#twnovel 04
◆イタズラなら簡単に思い付く。転ばせたり、驚かせたり、罠仕掛けてみたり。なのに、君、「お菓子よりも甘いのちょーだい」ってさ。そんな顔、初めて見るし。お菓子よりも甘いの? そんなの知らない、って言ったら顔を急に近づけてさ。甘くないよ、これ。顔が熱くなるだけだよ。(12.10.31)
◆この時間帯も随分暗くなった。ついこの間まではあたりもはっきり見えるほど明るかったのに、今はまだ夜から目覚めていないように暗い。闇が迫ってる。なんて中学生みたいな言葉は、白い吐息になる。風が冷たい。もう冬が近い。朝はまだ、目覚めない。(12.10.30)
◆涙が出なくなってもう何年だろう。あの頃の私は毎日泣いていたというのに、今では一滴も涙は出ない。きっと強くなった証拠なんだ、と私は胸を張る。私の周りに誰もいない。今日も、涙は出ない。(12.10.29)
◆いらないもの全部消して、怖いもの全部消して、理想郷を作りましょう。わたしの、平和な国の出来上がり。国王はわたし。法律はわたし。全てが全てわたしのもの。だってこの国にはわたしだけ。いらないものも怖いものの苦しいものも、何もない。わたしの、孤独な国の出来上がり。(12.10.27)
◆溺れている。周りに水はない。あるのは渦巻く感情。本当の思いを隠そうとしていくつもの感情を偽(ツク)って渦は増える。その中で、息の詰まりを感じながら、溺れている。苦しいのに、言葉は出ない。感情の渦の中、本当の言葉を出せぬまま、私たちは、生きていく。(12.10.27)
◆流星なんか見えるはずない。本当の幸せを願い、あなたと別れた私に。流星なんか見えるはずない。あなたがいない世界は真っ暗だから。流星なんか見えるはずない。私の願い事は、星と共に流れた。 流星なんか見えるはずない。私は一人、空を、見上げた。(12.10.22)
◆君は流星を見ただろうか。君から遠く離れた都会の片隅、思ったよりも星の光は強かったよ。君は流星を見ただろうか。僕は一人、ビルの屋上から空を見上げていたよ。君は流星を見ただろうか。愛する人の隣で、幸せに浸りながら。君は流星を見ただろうか。僕は、一人、空を見上げた。(12.10.22)
◆流れ星が、一筋。「君の方が綺麗だよ」「何言ってんだか」呆れ混じりに言う割りに横顔に浮かぶのは笑顔。暗闇で隠してるつもりだろうか。「願い事は?」「決まってるさ」どうか流れ星が消えてもこのまま、二人で。「で、お前は?」「……ずっと美味しいものが食べれたらいいかな」(12.10.21)
◆憎い相手がいる。俺から全てを奪った奴。口元の笑みは歪み、何もかもを憎んだ顔。「コロシテヤル」笑う男は、銃を構えていた。銃口の光はやたら鈍い。「殺してやる」構える銃、鈍い光の銃口。向こう側にいるのは、誰だ? 引き金を、引いた。聞こえてきたのは、何かが割れる、音。(12.10.20)
◆不意に、孤独だと思う時がある。いくら私の周りに人がいても、誰も私の気持ちを解ってくれはしない。当たり前のことが、言葉と言う高度な技術をもってしても出来ないことが、悲しくなる。それがただ、貴方に触れると言う原始的な方法で解決されるなんて、案外人間も単純らしい。(12.10.18)