★今日くらいは特別に  イーヴァ×リューク (オリジナル)

 

青い髪が風により揺れる。

右目は髪で隠されているが左の目から色は輝くような金というのが分かる。

年齢といえば二十歳を少し過ぎたくらい。

彼は『神聖樹林』の青く光る木の上に登り、物思いにふけていた。

彼の名前はイーヴァ。

『神聖樹林』の守護者であり、『西』の神。

『DRAGON』が消滅してからというものの秘法を守る必要もなくなり、この静かな樹林を見守るばかりだ。

会いたい。

イーヴァはある一人の人間の事を考えていた。

淡い茶髪で黒い瞳の、普段は冷たい素振りを見せている人付き合いが苦手なある一人の男の事を。

イーヴァは「らしくないか・・・」と呟き、髪をクシャ、とかき上げる。

そして高い木の上からスタッと飛び降り、『神聖樹林』を後ろにする。

「我は・・・やはり神失格だな。」

少し微笑み、そこを歩き去ったのだった。

 

ここは『ラミア』。

ユーレム島の中心都市。

賑やかで活気がある、豊かな場所だ。

現在の時刻は夜中の三時。その時間はほとんどの人が寝ており、明かりがついてる部屋は少ない。

ある一つの家で先ほどまで寝ていた青年がゆるりと起き上がる。

淡い茶髪で黒い瞳を眠そうに細める。

青年はベッドの近くにある一枚の写真を手に取る。

小さい頃の自分と、長い髪をゆったりと束ねた優しそうな男。

「・・・久々だな・・・師匠の夢を見るのは・・・」

その写真を元の場所に置き、ベッドから下りた。

その時だった。

コン、コン

ドアを軽く叩く音。

「・・・誰だよ、こんな時間に・・・」

青年―リュークは迷惑そうに目を擦りながらドアに駆け寄る。

ドアを開けると、しばらくずっと見ていなかった顔があった。眠気など一瞬にして吹き飛んでしまう。

「夜遅く悪いな、リューク」

「な・・・ッ!何でお前が・・・!!」

五年前、秘宝をかけて戦ったイーヴァが目の前に居た。

リュークは目を背け、「五年前の仕返しか」と口にした。イーヴァは相変わらずと言わないばかりに溜息を吐いた。

「そんな事じゃあらぬよ。そんな事しか頭にないのかお主は。」

「だったら何で来た。俺にはそれ以外考えられないが?」

イーヴァはこの人を避けるような口調も変わっていないな、と苦笑する。リュークは訳が分からず、頭上に疑問符を浮かべる。

「ただ、お主に会いたかっただけだ。」

リュークは「は?」と素っ頓狂な声を上げた。

「久々にお主に会いたいと思ったのだよ、リューク。」

先ほどの文にはちょっとした間違いがあった。

「久々に」ではなく、我はずっと、ずっと会いたかった。

リュークはイーヴァの横を通り過ぎ、部屋から出た。そして鍵を差し込み、それがカチャリと音をたてる。

「何をやっている?」

「・・・別にッ!」

リュークの顔は見事なほどに赤く染まっている。

そして無言で自分の懐から財布を出し、イーヴァに見せる。イーヴァはくすりと笑い、イーヴァはリュークに後ろから抱きつく。耳元で「ありがとう」と囁き、唇を重ねた。

急激に上昇する体温。

リュークはイーヴァを払いのけ、口を拭う。

下を俯き、呟いたがそれはイーヴァには聞こえなかった。

 

「今日くらいは特別に」

 

 

そういう訳で、天川有夢さんから頂きました。

ありがとうございます(土下座)素敵な物を頂きました!

いや、すごいイヴァリュクもらいましたよ。誕生日にイヴァリュクもらえるって俺はどんだけ幸せ者なんだ!

ネタバレ覚悟でありがとうございます、有夢さん。本当に、感謝感激!!!

 

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